入院医療費支払い方式の変更について（平成23年4月〜）
当院は、厚生労働省が指定する『DPC（診断群分類別包括評価支払い制度）』という、新しい医療制度での請求を実施する病院になります。
それに伴い、平成23年4月1日以降の入院より、従来の診療行為ごとに治療費を合計して計算する『出来高支払い方式』から、『DPC（診断群分類別包括評価支払い制度）』という、新しい医療制度による計算方式での請求に変更させて頂きます。
DPC（診断群分類別包括評価支払い制度）とは
(1)包括評価の医療費＋ (2)出来高評価の医療費＋ (3)入院時食事療養費 |
（1）包括評価の医療費は、病名や症状、治療行為に応じ、「病名ごとに定められた１日あたりの定額点数」を基本としています。この定額点数は厚生労働省が定めており、【病名ごとの１日あたりの入院点数】×【入院日数】×【医療機関別係数（病院の機能に応じて定められた一定の係数）】で計算します。定額点数は、主治医の診断による、「１回の入院中に最も医療資源を投入した病名」に基づいて決定されます。
（2）出来高評価の医療費は、包括評価に含まれない一部の処置や検査、手術等の合算となります。（従来の出来高払いと同様です）
（3）食事療養費＝そのまま変更ありません。
（4）個室代や実費分＝そのまま変更ありません。
DPC（包括評価方式）のQ&A
Q すべての患者がDPCの対象になるのですか?
A 当院では原則としてすべての患者様がDPCの対象となりますが､下記の例外もあります｡
・自賠責･労働災害･公務災害の保険診療による入院
・治験対象による入院､高度先進医療の対象による入院
・病名､治療行為がDPCの計算方式のいずれにも該当しない場合
・入院後24時間以内の死亡
なお､病気や治療内容によっては包括金額が定められていないものもあり､その場合はすべての医療行為が出来高算定となります｡また､非常に長期の入院や､手術･麻酔･リハビリ･一部の高額な検査や処置を必要とする場合も､出来高計算となる場合があります｡
Q 薬や注射はすべて包括になりますか?
A 退院後に服用される薬､及び手術中の注射は包括されません｡
Q 食事代は変更されますか?
A 食事の代金は従来通りのご負担となります｡
Q 医療費は高くなる? 安くなる?
A 一概ではありません｡病気と治療内容によって1日あたりの包括評価の医療費が決定し､それに出来高評価の医療費を合算する為､高くなることも､安くなることもあります｡
Q 病名や治療行為が途中で変更､追加になった場合はどうなりますか?
A 症状の経過や治療内容によって､｢病名ごとに定められた1日あたりの定額点数｣が変わったり､DPCから出来高へ､あるいは出来高からDPCへ変わったりすることがあります｡
この場合､入院費を追加請求または返金させて頂きますので､あらかじめご了承下さい｡
Q 早く退院させられるのですか?入院しづらくなりますか?
A 入院･退院は､医師が医学上の判断に基づいて行います｡医療の必要があるにも関わらず早く退院をお願いすること､また､入院をお断りすることはありません｡
Q 高額療養費の取り扱いは変わりますか?
A 従来通り変更ありません｡今までと同じように｢限度額認定証｣の手続きをお願い致します｡
Q 請求日は変更となりますか?
A これまで月2回に分けて､入院日の支払いをお願いしておりましたが､H23年4月からは月1回の支払い(退院の時は退院時)に変更となります｡
患者様へのお願い
原則として当院入院中に他院での投薬や診療を受けることはできません。他院での検査データやフィルム、服薬中のお薬等がありましたら入院時にご持参下さい。 （他院にて投薬中のお薬が専門的診断を必要とする場合、当院ではご用意できない場合がございますので、入院される際にはなるべく入院期間に応じてご持参下さい）
主治医が、当院ではできない専門的な診療が必要と判断した場合、他院へ紹介させて頂きます。
ご希望がございましたらまずは主治医にご相談下さい。
ご不明な点は医事課入院担当までお問い合わせ下さい。